バイナリズム



創作人としての自分、仕事人としての自分を両立させるのは無理だ。

よほど私は不器用に出来ているのか、
どちらかにかたよるともう片方がおざなりになるようだ。
結果仕事にウエートを置かなければならないのは当然だ。
今の職場は気に入っているし、真面目にやろうと思っているので、
頭を完全にスイッチして、休日には絵筆も触らず、ゲームしたり酒を飲んでみたり、
ただのオッサンになるべく、ダラダラしている。

だがしかし心のどこかで私は歯噛みをして悔しがっている。
知人の個展のDMが届くと、自分だけ置いていかれたような気がして悔しい。
ただ、それを察知されるのは癪に障るので表には現さず、
「いやー○○君も頑張ってるねぇ」などと大物ぶって余裕を見せんとしているが、
確実に妻は気付いていると思う。

絵を描くことを趣味と言われるのが私は嫌いだ。
何だか挫折したりドロップアウトしたように思われるのが我慢ならないからだ。
芸術家でない人の中にも世の中芸術家は居る。というのが持論ではあるのだが、
今の私が言うといいわけにしか聞こえないのか悲しいところである、
絵を描くのが趣味かと言う人には、格好つけて「ライフワークです」などと返していたが、
筆もパレットもホコリまみれで、何がライフワークか。

いつの日か、「いやあ絵なんてのはほんの趣味で、人生仕事が一番ですよ」
とか、開き直ってあっけらかんと言っちゃったりするんだろうか。
そこまで美術への情熱を捨てれそうには無い。
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